こんにちは、獣医師の遠藤です。
6月の手術件数をお伝えします。
・白内障手術 1件 ・眼科外科手術 2件
・前十字靭帯断裂 3件 ・膝蓋骨脱臼 5件
・股関節脱臼 1件
・骨折 1件 ・尿道・膀胱結石 2件
・避妊・去勢 14件 ・麻酔下歯石除去 11件
・その他軟部外科 9件等 以上49件でした。
6月は膝蓋骨脱臼の手術が5件ありました。
膝蓋骨とは、一般的に「膝のお皿」と呼ばれる部分のことです。
膝蓋骨は大腿骨内にある「滑車溝」というくぼみにはまっているのですが、その溝から膝蓋骨が外れた状態が膝蓋骨脱臼で、
膝蓋骨が内側に外れると「内方脱臼」、外側に外れると「外方脱臼」と言います。膝蓋骨脱臼の症例は、
外方脱臼よりも内方脱臼の方が多く見られます。またメスの方が発症しやすく、発症率はオスの約1.5倍だと言われています。
本症の予防としては、「体重を適正に保つこと」
肥満では当然、膝に負担がかかり、また痩せすぎることでも筋力の低下で関節への負担がかかってしまいます。
その為、体重を適正に保つことが重要ですが、個体差があるので犬種による目安の体重を目指すのではなく、その子に合った体重を獣医師と相談してみてください。
発症していることに気付かないくらい軽度な時には、飼い主さんの心がけ次第でそのままの状態を維持できます。
適正体重を維持し、運動や環境を見直し、できるだけ足に負担がかからない状況を作ってあげてください。