スタッフブログ

ふなばし動物医療センター かつまペットクリニックのスタッフブログ

祈りのポーズと膵炎とアメリカ

皆さん初めまして、4月から当動物病院で勤務しております獣医師の福島と申します!

 

さて今回は我が家の愛犬トイプードルのプリンもなってしまった、ワンちゃんの膵炎についてお話したいと思います。

膵炎とは膵臓が炎症を起こす病気であり、本来は分泌されてから活性化され作用する膵酵素が、膵臓の中で活性し、膵臓が自己消化されてしまうことで発症します。

原因として過食、肥満、高脂肪食、高脂血症などが挙げられ、細かくは急性と慢性に分類されます。

 

急性の場合は、嘔吐・下痢といった消化器症状や腹痛が認められます。

腹部の痛みから祈りのポーズ(胸を床につけた状態からお尻を持ち上げたような姿勢、ただの伸びとの区別に注意!)をしたり、重症化するとショック、急性腎不全、播種性血管内凝固、多臓器不全を伴い死に至ることもある恐い病気です。


慢性の場合は、たびたびの軽い消化器症状、食欲不振、間欠的な嘔吐、食後の腹痛などがみられます。

他の消化器系の病気と判別しづらいですが、早く診断しで症状が悪化しないようすぐに治療を始めることが求められます。

 


膵炎になってしまったワンちゃんのご飯選びははとても重要です。

急性膵炎の動物は絶水絶食をおこない、膵臓の刺激を抑え膵臓を休ませる考えもありますが、栄養の低下による治癒の遅延や免疫の低下をもたらすため、嘔吐の認められない動物ではなるべく早くから口からの食餌を開始することがいまは推められています。

最初に少量の水から与え、しばらく嘔吐がなければ少しずつの低脂肪食を与えます。

低脂肪食はライスやジャガイモ、脂のない鶏のササミを組み合わせた手作り食や低脂肪の療法食がお勧めです。
ちなみに我が家のプリンは膵炎以来、低脂肪食フードを喜んで食べております。


もしワンちゃんの元気消失、嘔吐、祈りのポーズなどが認められた場合は早めの受診をお勧めします。

 

最後にこの春卒業旅行でアメリカにいってきた時の写真を、、、
マイクロバスほどの大きさのキャンピングカーをレンタルし、ひたすら広大な大地を旅して参りました!

 

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学生時代最後のとても良い思い出になりました。

 

 

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それではまた次回のブログにて!