こんにちは
獣医師の大塚です。
みなさんのペットちゃんたちはエリザベスカラーをつけたことがありますか?
眼科・整形外科をはじめとした様々な手術のあとや、内科治療のためにエリザベスカラーをつけて頂くことがあります。
気になる部分を舐めたり引っ掻いたりすることを我慢させることが難しい犬猫にとってはエリザベスカラーがとても重要です。場合によっては、お薬や手術だけでは良くならずエリザベスカラーをしっかり付けていただくことで治療がうまくいくことも少なくありません。
ところがこのエリザベスカラー、犬猫にとってはとてもストレスです。
痒いところがかけないし、気になるところは舐められない。
歩くと壁や家具にぶつかるし、音もこもる。
本人には着けられている理由がわからないのでただただ邪魔な存在です。
そんなわけで初めて着けた子は、最初のうちはとっても嫌がります。
実は先日、このブログにも登場している我が家の愛犬ファビアンくんに外科手術をすることになりまして、術後に傷をいじってしまわないようにするためにエリザベスカラーを着けることになりました。
幸い術後の経過も良好で、もう傷も綺麗になってきていますが、やはり最初はエリザベスカラーに慣れず着けたとたんにしょんぼりしてしまいあまり自由に動けなくなってしまいました。
やはりこういった姿を見ると外してあげたくもなりますね。
しかしだからと言って外してしまって、傷口が開いてしまったら大変ですので、家族にも外さないようにお願いしておくと、2日後にはエリザベスカラーをぶんぶん振り回しながら元気に走り回る姿がありました。(笑)
3日目ぐらいから、お水を飲むときやご飯を食べる時には外すようにしましたが、再度着けるときにはおやつに釣られて自ら来てくれるようになりました。
わんちゃんは特に、2〜3日我慢して着けて生活すると適応してくれるわんちゃんが多いように感じます。
エリザベスカラーを着けているとお水やごはんが食べにくくなりますし、動くときもぶつかったり視界が遮られたりしてとても不便になるので、お水やごはんの食器を適度な高さの台の上に置いて飲ませたり、場合によっては食餌や排泄の際には外してあげたほうがいい場合もあり、おやつが好きなわんちゃん・ねこちゃんであれば着け直す際にはたくさん褒めてあげて、おやつなどご褒美をあげたりなど、その子に合った対応や工夫が必要になります。
もちろん、どうしてもエリザベスカラーがだめな子もいますので着けた時の様子についてはお気軽にご相談ください。