スタッフブログ

ふなばし動物医療センター かつまペットクリニックのスタッフブログ

手術室より~5月~

こんにちは
獣医師の大塚です。

 

 

先日、お台場のJOKER's TOWN(ジョーカーズタウン)で開催された「ノーフォークミュージアム」に参加してきました!
なんと、ノーフォークテリアばかりが集まるイベントで、当日は「おやつ早食い競争」などのイベントも開催されました。
みなさんはこの犬種、ご存知でしょうか。

 

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( 友人の愛犬 JOY です!)

 

 

 

テリアらしく愛くるしい見た目で、とっても人懐っこく活発な子が多い犬種です。
私もとても好きな犬種で、今回のイベントはノーフォークテリアを飼っている友人と一緒に行かせてもらったのですが、たくさんのノーフォークテリアに囲まれてとても幸せでした。

 

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さて、今月も手術室よりご報告です。


〜4月の手術〜
白内障 5件
眼科外科 1件
椎間板ヘルニア 1件
整形外科 5件 うち膝蓋骨脱臼 2件 人工股関節 1件
骨折 3件
軟部外科 9件 うち3件子宮蓄膿
歯科処置 10件 うち4件抜歯
帝王切開 1件
内視鏡外科 5件 うち避妊手術4件
不妊手術 犬5件  猫9件
去勢手術 犬4件  猫2件

以上60件でした。

 

 

先月は子宮蓄膿症の手術が3件ありました。
子宮蓄膿症はその名前の通り、子宮の中に膿が溜まってしまう病気です。
卵巣から分泌されるホルモンの影響で子宮内膜が細菌感染を起こしやすくなるため、発情出血開始後1〜2ヶ月の時期に発症しやすいと言われています。
子宮蓄膿症が発症すると子宮の感染のために食欲低下、発熱、陰部からの排膿などが現れ、子宮内の細菌によって中毒症状がでたり、敗血症になってしまうこともあり、命に関わる恐ろしい病気です。
抗生物質の使用などで一時的に回復することはありますが、ホルモンの影響で変化してしまった子宮内膜はお薬でなおることは無く、溜まってしまった膿もお薬で完全になくなることはありませんので、基本的には手術することでしか治りません。また基本的には手術をしない限りいつ悪化してもおかしくない状態なので、なるべく早い時期に手術をした方が良い病気です。
ただし中毒状態になってしまっていたり、敗血症性ショックに陥ってしまっている場合は手術のストレスに体が耐えきれないこともあり、非常に難しい選択を迫られることも少なくありません。

 

 

しかし、この病気は予防ができます。
それは不妊手術(子宮卵巣摘出手術)です。原因となるホルモンを分泌する卵巣と、子宮を摘出してしまえばこの病気はほぼ100%予防できます。
また若い頃に不妊手術をすることで乳腺腫瘍の予防にもなりますので、繁殖などを考えていないのであれば是非不妊手術をご検討ください。