スタッフブログ

ふなばし動物医療センター かつまペットクリニックのスタッフブログ

ノミ・ダニのお話

皆様お久しぶりです。獣医師の茂住です。

 

 

梅雨も明け、太陽の日差しがまぶしい日々が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか?

今回は英語の話は置いておいて、真面目な(?)ノミとダニについてです。

 

 

診察に出ていて、「ノミとダニは予防が大切だ」、と身をもって感じた、そんなお話を。

 

 

 

暑くなってきたこの時期ですが、虫たちは基本的に外気温に合わせて動きや繁殖力が増加します。

 

ノミやダニも同じで、この暑い時期はすごく活発になり、

それらに対する予防していないが為に寄生されてしまうペットも多くなります。

 

ダニの怖さは、最近のニュースでもSFTSウィルスが話題にもなりましたが、

皆様も十分ご理解されているのではないでしょうか。

つい先日、「目の近くにできものができた」、という事で来院されたワンちゃんがいました。

 

診察に出てみると、なんとできものではなく、ダニでした。

 

すっごく小さいダニで、ぱっと見では分からないかもしれません。

毛が長い犬や、色の濃い毛のペットちゃん達では気付けない場合もあるのではないでしょうか。

 

 

 

また別の日に私が診察したネコちゃんでは、元気がない、ぐったりしているということで来院されましたが、

血液検査等にて、ダニが媒介したであろう、ヘモプラズマ感染症だと分かりました。

 

輸血と抗生物質の投薬にて一命はとりとめましたが、一時は本当に危ない状態でした。

 

 

 

 

f:id:katsuma-pc:20191210174114j:plain

 

 

 

 

つづいてノミについてのお話です。

 

 

皆さんは、ノミは外でのみ寄生される、と思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 

ノミはもちろん基本的に外にたくさんいますが、一度ペットちゃんに寄生して、

お家などに持ち帰ってしまうと、お家自体が感染源になる可能性があります。

 

 

怖い話をしますと、ノミは卵を産んで、幼虫からサナギのステージまで行くと、

サナギの状態で半永久的に休眠状態に入ります。

いつ目が覚めるかというと、周囲の振動を感知した時で、ワンちゃんネコちゃんが通り過ぎるときに孵化し、

ジャンプして寄生するという。。。

 

 

以前ペットちゃんの体にノミがいた場合、もしかしたらペットちゃんがよく休んでいるところにはもしかしたら

このサナギたちが眠っているかもしれません。。?!

 

家の付近だけしか外にでない、という場合でも要注意です!家の軒下などはサナギたちの絶好な隠れ家です。

 

家の中の細かい隙間や、溝などの清掃・除菌はもちろんのこと、

あまり外に行かない子でも予防はしっかりしてあげましょう。

 

 

 

 

f:id:katsuma-pc:20191210174107j:plain

 

 

 

 

当院ではそれぞれのワンちゃんネコちゃんに合った予防ができるよう、

様々なノミ・ダニ予防薬を扱っています。

 

 

今現在オススメなのは、犬では「ネクスガードスペクトラ」、ネコでは「ブロードライン」です。

 

 

これらの予防薬の特長は、イヌネコともに、一回の投与で、ノミダニだけでなく、

フィラリアや幅広いお腹の寄生虫までもが退治・予防できることです。

 

また効能外にはなりますが、ネクスガードスペクトラはニキビダニ(別名:毛包虫、アカラス)にも効果があります。

 

ダニはダニでも肉眼では全く見えない、毛根に住み着くダニで、脱毛を引き起こすダニです。

 

 

このニキビダニ、皮膚科の専門医によると、どのワンちゃんにもいると言われています。

ただ健康なワンちゃんでは免疫力がしっかりしているので、問題は起こらないし、

検査をしても検出されないとのこと。

 

ご心配な方はフィラリアやノミの予防と一緒に、このスペクトラでニキビダニの予防もしてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

皆様も天気が良いと遠出をしたり、普段行かない公園に行ったりする方もいるの多いのではないでしょうか?

 

そういう時はお家に帰ってから、ノミ・ダニがいないかしっかりと

ペットちゃんの体を調べてあげて下さい。

 

 

またダニの口の部位が刺さったままになってしまうことがありますので、

ご自身で引き抜かずに病院にて取り除いてもらうようにしましょう!

 

 

ではでは。