こんにちは!そして初めまして!
4月から当動物病院で勤務しております獣医師の茂住(もずみ)です。
オーストラリアのシドニー大学を卒業後、しばらくあちらで勤務しておりました。
母校のキャンパスです、写真映えしますね!
さて、この時期ペットちゃんと旅行に行ったり、実家に帰省される方も多いのではないでしょうか?
帰省といえば寄生ということで(笑)、最近ニュースでも取り上げられている、咬まれると大変恐ろしいダニについてお話します。
毛穴に寄生し脱毛をもたらすニキビダニや、皮膚の中に潜り込み痒みをもたらすヒゼンダニ、耳の痒みをもたらすミミダニなどもおりますが、今回は体表に寄生し吸血するダニのお話になります。
これらのダニが問題なのは、まず直接人間やペットの皮膚にダメージを与えることです。
噛まれたところが赤く腫れ、場合によっては化膿することもあり、痒みがでるときには自傷して皮膚を傷つけてしまうこともあります。
次に問題となるのは吸血される際に、ダニの唾液物質が体内に入る事です。
この唾液成分は、ペットちゃんによってはアレルギー反応を起こしてしまいます
そして今一番問題視されているのは、様々な病原体を媒介する所にあります。
先月、ダニがに寄生していたかもしれない猫に噛まれて女性が亡くなってしまった事で注目されているSFTSウィルスや、脳炎ウィルス、リケッチア等、感染してしまうと命をも脅かす感染症の原因ともなります。
これらの体表に寄生するダニは吸血する前は非常に小さく、1mm以下の場合が多い為、体毛で覆われているペットちゃんに寄生している場合は非常に見つけづらいです。
血を吸って大きくなって、気付いたときには既に数日経っている事が多々あります。
ちなみにオーストラリアやアメリカの一部ではマヒダニと呼ばれるダニが生息しています。
このダニが持っている毒が体に取り込まれると、体が徐々に麻痺していきます。
最終的には呼吸を司る横隔膜まで麻痺を起こし死亡する、とても怖い毒を有するダニです。
グローバル化が進んだ今、海外からやってくるヒアリなどが今大変問題となっていますが、この恐ろしいマヒダニがいつ、どんな経路で日本にやってくるか分かりません!
しっかりした予防でペットちゃん達、そして自分たちの身を守っていきましょう。
あまりダニとは関係ないのですが…オーストラリア!な写真です。
当院では様々なノミ・ダニ予防薬を扱っております。
それぞれペットちゃんにあった予防薬をオススメ致しますので、お気軽にスタッフにお尋ねください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
ではまた次回のブログで。